鈴鹿山系の滋賀県側の山、綿向山は、御幸橋からの「表参道コース」の他、下山路に使うと御幸橋に下りられる「水無山北尾根コース」、「竜王山コース」がよく歩かれています。その他、甲津畑から大峠・イハイガ岳経由のコース、大河原(かもしか荘)から政子・奥草山経由のコース、深山橋から白倉林道・綿向山の南東尾根を登るコースなど、あまり地図に載っていないコースもあり、変化に富んでいます。今回は、前から歩こうと思っていた熊野神社から熊野の滝・文三ハゲ経由のコースで綿向山に登りました。帰りは、水無山に登り、そのまま直進して、熊野に下りました。

熊野バス停 （6：55）

熊野神社（7：00〜7：10）

熊野の滝に向かう

表参道コースの入口になる音羽の交差点を通過し、蔵王ダムを過ぎてから「グリム冒険の森」の方に曲がります。キャンプ地を通過し、熊野の集落の手前の道路脇に車を止めます。歩き始めると、すぐに「熊野」のバス停がありました。熊野神社にお参りし、トイレを済ませ、熊野の滝に向かいます。

熊野の滝（7：40〜7：45）

お地蔵さん（7：55）

林道終点付近(8：35)

神社から歩くこと30分ほどで、熊野の滝に着きました。思ったより小さな滝でしたが、さすがに神聖な雰囲気の滝です。

滝の写真を撮ったら、来た道を少し戻り、急な斜面を登ります。途中、橋を渡った所にも赤テープがありましたが、傾斜があまりにも急なので見送り、お地蔵さんの所（ここにも赤テープあり）から登りました。薄い踏み跡を15分くらい登ると、荒れた林道に登り着きました。林道を30分くらい歩くと、文三ハゲが見えてきます。そろそろ林道の終点です。

文三ハゲを登る(8：43)

文三ハゲ上部からの眺め(9：02)

稜線からの水無山(9：10)

林道終点から文三ハゲのガレ場を登ります。足先がズルズル滑り、登りにくいです。１頭のシカが現れ、走り去っていきました。オイオイ、こんな所で走るなよ、と言いたいところですが、シカにとっては、こんなガレ場は、何ともないのでしょうね。

登っていると、風化したシカの骨が散らばってました。文三ハゲを20分くらい登ると、もう稜線は目の前です。最低鞍部より少し上に登り着きました。

水無山北尾根コースは、２回ほど下りで歩きましたが、登りに使ったことはありません。稜線に沿って道なりに登っていくと、表参道の八合目や九合目を通ることなく、綿向山の南端に着きました。こんなコースがあるとは知りませんでした。

綿向山山頂（9：27〜10：30）

祠の屋根の下のミツバチの巣

さっきまで、よく晴れていたのですが、山頂に着いた頃は、薄雲が広がってきました。鎌ヶ岳は見えますが、雨乞岳の山頂は、雲の中です。ちょっとガッカリです。ふと見ると、山頂の祠の屋根の下に、ミツバチが鈴なりに止っています。顔の前にもブンブン飛んで来ます。先々週、冠山では、虻に刺されて痛い目に遭ったので、恐々でしたが、おとなしくしていれば攻撃してこないようでした。

雨乞岳は雲の中、鎌ヶ岳だけ見える

八合目、表参道・水無山コース分岐

展望のない水無頂上(11：18)

天候の回復を待って、1時間ほど粘りましたが、ますますドンヨリと曇ってきました。水無山経由で熊野に下りることにします。帰りは表参道の階段を下り、九合目、八合目経由の道にしました。水無山頂上は展望がありませんが、南峰まで来ると、鎌ヶ岳が見えます。晴れていれば、御在所岳の山頂も見えるのですが、今日はダメでした。

水無山南峰と鎌ヶ岳（11：22）

「この先行き止まり」の標識

道なき道を下りる

水無山南峰には、「この先行き止まり」「道は全くありません」「引き返して下さい」の標識があります。この標識は、綿向山に登りに来たハイカーが、間違って下りないように設置されているので、実際には登り下りしている人は多いらしいです。

実際、歩いてみると、最初は明瞭な道がありましたが、標高740m辺りから不明瞭になり、標高500m以下では、文字通り「道は全くありません」です。まぁ、標高500m以下になると、傾斜も緩いので、どこを歩いても歩けますし、右手に堰堤が現れるので、谷に沿って歩けば、道に出ます。舗装道路を5分ほど歩くと、グリム冒険の森からの道に合流しました。

【参考タイム】 GPS data  （登り＝赤色、下り＝青色）

熊野（駐車地）−10分 → 熊野神社−30分 → 熊野の滝−55分 → 林道終点−30分 → 稜線−20分 → 綿向山 −50分 

 → 水無山南峰 −50分 → 熊野（駐車地）、歩行距離：約 9.0km